住宅ローンの仕組みの基本② 変動金利の未払い利息

未払い利息とは、急激な金利上昇局面にて、毎月支払うべき利息の金額が返済額よりも多くなってしまうと未払い利息が発生することをいいます。

未払利息が発生する仕組み

変動金利型の住宅ローンの金利は、経済情勢などに応じて通常半年ごとに見直されます。

一方、元利金等返済の返済額の見直しは、通常5年毎です。したがって、返済額が変わらない5年間に急激な金利上昇が起きて、半年ごとの金利見直しで適用金利が引き上げられると、利息部分の金額が返済額よりも多くなってしまう可能性があるのです。

この返済額を上回った部分の金額は、一般に『未払利息』と呼ばれています。(全国銀行協会より)

 

未払利息が起きると

未払い利息が発生すると、ローン元金に充当される金額がなくなり、利息だけを支払う状態となります。

毎月返済額をオーバーした利息は蓄積されていきますので、その後の金利低下などがあると未払利息が解消されることもあります。

未払利息が解消されない時は

未払い利息が解消されないような時には、5年後の返済額見直しの時に、返済額が上がります。しかし、上昇の上限が125%までと定められているので返済額の増加はそれまでの25%アップに留まります。

例)毎月8万円の支払いで5年目を向かえ、未払い利息が上限まで増加した場合は、25%アップの毎月10万円の支払いが5年間続きます。しかし、それ以上に利息がある場合は、未払利息が貯まり続けることになります。

このようになってくると、元金が一向に減らないという事態になることも考えられます。

この未払利息の清算方法は、借り入れ金融機関によって異なるので、最初に確認をしましょう。