注文住宅取得にかかる時間と流れをまとめ:必読②

こちらの記事は、注文住宅取得にかかる時間と流れまとめ①の続きです。

前回は、家を建てようと思いついた後に行動すること=資料請求から契約にいたるまでのスケジュールを順番に追ってみました。

前回のおさらい

  • カタログなどの情報収集(資料請求)
  • ハウスメーカーへ相談
  • ハウスメーカーを絞込み話を直に聞く
  • 構造現場見学会へ参加しよう
  • 完成現場見学会へ参加しよう
  • 入居宅訪問(OB)をしよう
  • 宿泊体験施設へ泊まろう
  • 工場見学会に参加してみよう
  • 提案図面を貰おう
  • 地盤調査をお願いしよう
  • 図面・仕様書・見積もりを貰おう
  • 契約前の不安解消をしよう
  • 建築請負契約をしよう

でした。

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どんな家にしようかな?

 

建築請負契約から引渡しまでの流れ

ここからは建築請負契約をした後の流れを引き渡しまで追ってみましょう。

建築を請負契約を済ませると、本格的な詳細打ち合わせに突入していきます。

  1. 図面打ち合わせに臨もう:打ち合わせは生活をする人すべての意見をまとめることが必要になります。そのため、家族の意見をまとめる必要があります。それぞれ生活パターンや年齢性別が違いますので、お風呂導線やトイレの数などの検討が必須です。朝の忙しい時間帯にトイレ渋滞が起きるような間取りではせっかくの家が台無しです。特に音に敏感な方は、部屋の配置などを十分に検討することをお勧めします。打ち合わせの回数に上限を設けているハウスメーカーもあります。そういった場合は何回できるのか?それで終わらない場合は?どうしても図面が納得しない場合は?など打ち合わせがすすんでからでは聞きづらいことは最初に解決しておきましょう。
  2. 電気配線図面を検討しよう:気に入った間取りが出来上がると次に検討しなくてはいけない事項がコンセントやスイッチなどの電気配線図面です。最近はインターネット配線が必須項目になり、次世代に向けてのIOT家電対応ができる設備も必須です。まずは、専門家にたたき台を作ってもらいましょう。その電気図面を見てあなた好みの配置を検討していきます。ハウスメーカーにすべてを任せるのではなく、電気メーカーの提案をもらうのも一つです。有名な無料サービスに、パナソニックの【 あかりプラン 】があります。ほとんどのメーカーが提携しているので、図面と要望を伝えるとそれに沿った照明配置等を無料で作成してくれます。また、見積もりも一緒に出してくれるので比較検討に一役買います。私も、利用させてもらい、半分はあかりプランの内容を採用しました。
  3. 電気配線図面の後に間取り再チェックをしよう:電気図面が出来上がると、ちょっとした問題が起こることがあります。それは、照明とスイッチの配置による、ドアや家具・エアコン等の配置変更です。ドアの開け閉めにスイッチが干渉してしまうとか、テレビの上にダウンライトを配置したが、エアコン設置により光がテレビに向かわない。などの不具合が起きないかのチェックです。ハウスメーカー側でもチェックするでしょうが、念のため一緒に使い方を想定しながらチェックすることをお勧めします。
  4. 配置図面のチェックをしよう:敷地の上に決まった図面が配置されて一層イメージがしやすくなってきていると思います。そこで確認したいのが、将来を見据えた外構計画になっているかです。車が必須なエリアでは、駐車場をもう得ると思います。その駐車場には、どのくらいのサイズの車が停まりますか。将来お子さんが大きくなった時に車は停めることができる余地はありますか?障害となる電柱や標識等は問題ありませんか?外構工事でブロックを施工したら、思ったよりもブロック幅があり、車を停めるのに一苦労、なんて話はよくあります。お隣さんとの境界もしっかりと取り決めがされていないと、外構工事でもめる要素ともなり得ます。地域の条例違反などにあてはまらないように注意もしていきましょう。4つ足のあるカーポートは、建築面積に入ります。建蔽率という面積に注意しましょう。
  5. 各種申請書類のチェックをしよう:すべての打ち合わせが終わったら、担当者と見積もりのチェックを一緒に行いましょう。その際に、各種申請や給付金に必要な書類にかかる費用がないかどうかを確かめます。すまい給付金などは、収入条件があったり、補助金を受けるのに一定の住宅性能を求める場合があります。その場合は、建築中に中間検査があったりするので注意が必要です。
  6. これからのスケジュール確認をしよう:上記がすべて問題ないようでしたら、工程確認をしていきましょう。施主側として絡むスケジュールとしては、着工前近隣挨拶・地鎮祭と上棟式でしょう。いつ、近隣への着工挨拶をするのか?同席が必要なのか?用意するものは何か?地鎮祭の手配はどちらが行うのか?費用はいくらかかるのか?上棟式はどうするのか?何を用意するのか?時期はいつか?雨の時はどうするか?などです。また、工事中に現場を見ることが可能なのか?いつ工事をしているのか?夜朝はどのくらいの時間から始まるのか?資金の支払い方の再確認。
  7. 地鎮祭を行う場合の確認をしよう:地鎮祭を行う場合は建築会社側で手配してくれることがほとんどです。費用は頼む宮司によりけりです。祝儀袋に玉串料や初穂料などと記載して宮司に渡しましょう。祭りの飾り物すべてを用意してくれる宮司もいれば、体一つでくる宮司もいます。どういった対応をすればいいのかを担当営業に聞いておきましょう。一般的に言われるお札(棟札)はこの時にもらえます。また鎮物とう、基礎の下に埋めるお鏡もこの時にもらえますので、基礎担当の監督に渡すようにします。事前に配置の説明がない場合は、この地鎮祭の時に配置の確認をすると思います。より現実的なイメージがつくでしょう。しかし、地縄という建物の外周を縁取った縄を見ると99%の方が小さい!と思ってしまいます。しかし、実際には決めた図面通りになるので心配は無用です。
  8. 近隣着工前挨拶をしよう:地鎮祭と同時もしくは、それ以前に近隣へ着工挨拶回りを行います。これから工事が入りますのでご辛抱くださいという案内と、注意喚起の役割を果たします。施主も一緒に同行する場合と、建築会社が単独で行う場合とがあります。お任せできる場合は、建設会社にお任せしてもいいのではないでしょうか。近所付き合いにもよりますね。住宅街などでは、幼稚園バスの路線になっていたり、工事中に通行止めが出来るのかどうかも、挨拶をすると分かります。何か問題が起これば、メーカー側で対応してくれるでしょう。特に基礎工事期間中は、泥汚れが道路に着いてしまうことが避けられないので、工事終了後の清掃を徹底してもらうことが重要です。
  9. 解体や改良工事がある場合:基礎工事の前に解体や改良工事が必要な土地の場合があります。その際は、工事に入る前に近隣挨拶回りを行います。解体業者は独自に挨拶をすることがほとんどです。解体に粉塵がでるので、挨拶周りは必須項目です。解体業者は、コンプライアンスを遵守した企業を選びましょう。違法廃棄を業者がした場合、頼んだ消費者も罰せられるのです。
  10. 建築中の看板の役目を知る:〇〇様邸新築工事 という感じで看板があると思います。ここには建築確認申請など建築工事の内容が書かれており、検査機関が偵察に来る際にも目印になります。また、配送業者なども出来上がっていない家に届け物がある場合などに指標としています。メーカー側の広告にもなっていますが、名前を出したくないお施主さんもいることでしょう。その際は、メーカーに相談してみてください。
  11. 基礎工事期間の注意点:改良工事(あれば)基礎工事・土台敷きと流れていきますが、コンクリートの養生期間をしっかりと取れば約1か月程度の期間が必要です。雨の降りやすい時期であれば、雨養生をしっかりとするように伝えましょう。基礎に余分な湿気が残ると強度不足や、建築後の床下湿度の異常をきたすことが考えられます。特に上棟日や引き渡し日が決定していて、ずらせないなどの要因が絡むときほど慎重にスケジュールを組みましょう。養生期間が少なくてもハウスメーカーは大丈夫としかいいません。
  12. 上棟以降の流れを知ろう:上棟とは棟(ムネ)を上げるということ。従来の家ですと、屋根の一番上の棟材を上げた時のことを言います。最近のはやりでシンプルモダンなキューブタイプの家ですとこの棟に当たる作業がありません。上棟式は形だけになりますね。この上棟式は、ハウスメーカー側がやってくれるもの!と思っている方も少なくありません。実は施主側が接待する式になるのです。やっとここまで無事に家づくりが進んできました、ここまで関わってくれた方を労って、一席設けましょうと、料理やお酒でもてなすことをしているのです。そしてこれからも無事に竣工するまでお願いしますという意味も含まれているのです。最近では、飲酒運転の罰則強化もあり、一席設ける方は本当に少なくなりました。分譲地に建築する方も増え、仕事に忙しくそのような時間が取れない方もいます。必ず執り行わなければいけないという決まりもないので、話し合って検討するといいでしょう
  13. 大工工事期間の対応を確認しよう:昔は、10時12時15時とお茶の時間があり、その際に職人へお茶とお菓子を持参したものですが、いまは減ってきました。一部、母屋の建て替えなどで、地元大工に仕事をお願いしているような場合はあったりしますが、今の世の中お茶をゆっくり飲んでいる時間がもったいなく、次の仕事に取り掛かりたい大工もおおくなって来ています。ハウスメーカーで建築する場合は、いついつまでに仕上げてね、と期日を切られているのが現状なので、早く仕事を進める方に注力しているようです。大工の単価が下がっている現状もそうさせているのでしょう。最近の家は、高気密住宅になっているので、気密測定をすることが多くあります。その際は、中間気密と言って、上棟後の外壁張り工事が終了した段階で1回目の気密測定を行います。この測定の良し悪しで今後の住宅の寿命が左右される解いても過言ではありません。立ち会えるのであれば是非立ち会うことをお勧めします。
  14. クロス設備工事期間:大工工事が終わると、内装の仕上げ段階に入ります。クロス張りやコンセントスイッチなどの細かい作業です。それぞれ専門の業者が入れ替わり立ち代わり入り仕上げていきます。玄関のタイル施工なども最終的な工事の一つになります。
  15. 竣工近くの期間:確認検査機関等が、設計図通りに作っているかを検査しに来ます。これを完了検査と言います。これに落ちると、手直しをしたりして再度検査を受けることになり、時間がかかります。
  16. お引渡し前の竣工チェック:お引渡し前に差し掛かり、各設備等の動作確認、傷のチェックなどが行われます。人間が作業することなので、全く傷がない現場はありません。しかし多いのも問題があります。補修できるものとできないものがあり、施主としてもあまり神経質にならないことが必要です。住んでいれば傷はつきます。構造的な不具合はしっかりと是正してもらうようにしましょう。瑕疵に関する事項は10年間の責任を業者が負います。この時期になると、最終金の支払い時期が迫ってきたことを表します。住宅ローンを利用している方は、どのように支払いを済ませるのかを確認しましょう。また、登記が必要になってきます。銀行とハウスメーカー担当者との連携を取りしっかりと準備をしていきましょう。火災保険地震保険もこの時期に申し込みが必要です。よくある忘れてしまう一つにテレビアンテナ工事があります。光回線を使うとかケーブルテレビを利用するとかで迷っている方は、引き渡しを迎えて気づくパタ―ンが多いです。
  17. お引渡し当日:事前にチェックした所が直っているか。を確認し、住宅設備の使い方・保証の期限・保証書の発行、補助金・給付金の手続きを教えてもらいましょう。保証には短期保証と長期保証に分かれます。短期の保証は2年以内に切れてしまうクロスなどの保証であったり、細かい部分になります。引き渡しを終えてからあっという間に短期保証期間が過ぎていきますので、最初に確認をしましょう。アフターについての確認。定期点検の時期の確認。連絡先の確認。住宅ローン減税の確定申告。住民票の移動・印鑑登録申請・郵便局への移転報告・電話回線の変更などご自分で行ことが多くあります。電気・水道は、建築中もハウスメーカーが使用していることもあり、引き渡しを起点に変更申請をするので、そのまま使えるようになっているのが普通です。

ここまで来るのに、かなりの作業量があるかと思います。この作業をして晴れて新築に入居することができるのです。

トントン拍子に進んでいっても10か月くらいはかかると思っていれば大丈夫でしょう。

  • 情報収集1か月
  • ハウスメーカー相談1か月
  • 現場見学等1か月
  • 契約打ち合わせ3か月
  • 申請各種1か月
  • 工事期間・引き渡しまで3か月

以上の流れで、約10か月間かかります。土地探しから始まる方はもう少し時間が必要でしょう。土地探しはハウスメーカーに相談しながら平行して探します。契約をする予定のハウスメーカーが決まったら、その担当者と一緒に土地探しをすることをお勧めします。期間は1か月もあれば十分です。だらだらと土地を探しても良い物件に巡り合うことは少なく、7割良いなと思った土地を決められるようにしましょう。

2020年には東京オリンピックが開催します。2019年には消費税増税が控えています

建築に携わる人材の不足や建築資材の確保・高騰、消費税アップによる駆け込み需要。消費税5%から8%に上がった時は、建築ラッシュとなり2年近く入居待ちというメーカーも現れました。

住宅ローンを検討している方は、年齢的なことも踏まえ、早めの検討をしていくことをお勧めします。

注!注文住宅の建築請負契約では、消費税アップの時期が6ヶ月前倒しになっています。ご注意ください。

土地探しはこう探せ!についての記事は←こちらから

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