ハウスメーカーの断熱性能UA値と省エネルギー基準比較!【パナソニックホームズ編】

2018年4月に「パナホーム」は、「パナソニック ホームズ」に社名変更しました。

元々、家電分野で幅を利かせている「パナソニック」の住宅部門だったわけですが、グループとしてさらに統一感を持たせた感じでしょう。

普通のハウスメーカーであれば、外部から住宅設備を調達して1棟を建てるような感じですが、パナソニックホームズは自社製品だけでほぼまるごと1棟建てられるくらいの関連事業が存在しています。

ここ最近は、国の再生可能エネルギーの普及の追い風もあり、太陽光発電システムを搭載する住宅が増えました。

パナソニックホームズも同じで、パナソニックの太陽光「HIT」シリーズも好調ですし、TOTOとLIXILがシェアを取っていたトイレ事業にも、パナソニックが参入してシェアを奪いはじめています。

そんなパナソニックが主体となった「パナソニックホームズ」の断熱性能はどのくらいのものなのでしょうか。

構造体が鉄骨メインになるので、ヘーベルハウスやダイワハウス、セキスイハイムと似たような性能になるのか?見ていきましょう。

他社の断熱性能ランキングは・・・

断熱性能ランキングからみえる省エネルギー性能【ハウスメーカー別】からどうぞ!

パナソニックホームズの断熱性能【UA値】

パナソニックホームズ
断熱性能【UA値】
 0.6を確保?~0.87

パナソニックホームズのホームページ等を見ていくと、モデルケースを例にした断熱性能UA値を公表していない様子です。

しかし、省エネ基準の4~7地域において、UA値を0.6で提供するような文言があります。

下記画像を参照ください。

引用:パナソニックホームズ > 技術力 断熱より

 

標準仕様でZEH基準に対応する、パナソニックホームズのZEH実績はどのくらいなのでしょうか?

一般社団法人 環境共創イニシアチブ(通称:Sii(シー))に記載されているZEH住宅への取り組み状況(目標値:実績値)を見てみましょう。

上記画像が小さく見えずらい場合は、こちらからSiiのページが開きます。

ZEH住宅を実現するには、ZEH住宅基準(UA値)である断熱性能0.6(温暖地域)を下回ることが必須条件となっています。(各地域のZEH住宅基準(UA値)は下記表にて確認できます)

この性能は、ZEH住宅を申請するときに、判断基準となるので、1邸1邸計算をしているので、確かな数値です。

この数値は、ZEH基準を満たすUA値=0.6以下の住宅を提供した実績が28%と言うことになります。この数字を見ると、0.6以上の数値になる家も多くありそうです。(ZEH基準について詳しくは下記にて紹介しています。)

それ以外の72%の住宅は、よほどのことがない限り国の定める省エネルギー基準を上回っていると想定すると、パナソニックホームズが提供している注文住宅のUA値レンジは、0.6を超えたあたり~0.87以内になりそうです。

Sii(シー)に記載のあるデータは、建売住宅も含まれているため、注文だけの数字ではありません。

「省エネルギー基準」と「ZEH基準」については、下記に記載しました。

参考:パナソニックホームズ公式ページ >技術力 断熱より

省エネ基準を上回るパナソニックホームズのZEH(ゼッチ)

ZEHとは!?

ZEHとは「快適な室内環境」と、「年間で消費する住宅のエネルギー量が正味で概ねゼロ以下」を同時に実現する住宅のこと。

参考資料:ZEH ロードマップ News Release

国は、2030年までに新築の平均でZEH住宅を普及させる目標を掲げています。

上記でも触れましたが、下記画像はパナソニックホームズがどのくらいZEH住宅の普及に力を入れているかが分かる表です。これを提供しているのは、一般社団法人 環境共創イニシアチブ、通称Sii(シー)

【データの見方】

2016・2017は目標と実績、2018年以降は目標数値

  • 登録種別  A = 北海道
  • 登録種別  B = その他都府県

上記画像が小さく見えずらい場合は、こちらからSiiのページが開きます。

内容をみると、2016年、2017年に掲げた目標と実績数値、そしてそれ以降の目標数値が掲げられています。

2017年の実績が28%になっています。注文住宅で「ZEH住宅」を提供した実績としては、他鉄骨メーカーとそう変わらない数値です。

この表から読み取ると、パナソニックホームズは2020年までにZEH基準住宅を53%の目標と設定しているので、これから検討する方にアプローチをしていくのでしょう。

まだ、あまり積極的とは言えないかもしれません。

パナソニックホームズの断熱性能Q値:次世代省エネルギー基準

義務化前の基準「次世代省エネルギー基準」の断熱性能Q値を参考に掲載します。

  • 標準仕様 Q値 = 2.4

この次世代省エネルギー基準時代のQ値は、家自体の性能を表しているものなので、UA値で関係してくる日射量や省エネ設備を除いた純粋な家の断熱性能です。

Q値は、今でも十分に断熱性能を語る上で通用する基準ではないでしょうか。

ちなみに、パナソニックグループが手掛ける、木造住宅の一つに「テクノストラクチャー」があります。直接の販売は行っていませんが、地元提携工務店が販売をする住宅(フランチャイズ)です。

そのUA値は

  • 「くるみ~な」モデルプランで0.7(外張り断熱工法)
  • 「くるみ~なW」モデルプランで0.52(ダブル断熱工法)

下記にて、「次世代省エネルギー基準」を義務化基準となる「改正省エネルギー基準」と「ZEH住宅基準」と並べ分かりやすく表にしました。

義務化省エネルギー基準とZEH基準

ハウスメーカーが提示する、断熱性能UA値がどのような基準で成り立っているのかを知らないと、そのハウスメーカーが優れた性能を装備しているのかどうかが分かりません。

テレビCMやブランドイメージに感化されてしまうと、客観的な数字を見れなくなってしまいます。

そのため、2020年に義務化される「省エネルギー基準」と国が推奨している基準「ZEH基準」また、参考に基準単位がQ値時代の「次世代省エネルギー基準」を紹介します。

断熱基準 基準単位 地域区分
改正省エネ基準 UA値 0.46 0.56 0.75 0.87
ZEH基準 UA値 0.4 0.5 0.6
次世代省エネ Q値 1.6  1.9  2.4  2.7 3.7

地域区分の見方

  1. 旭川
  2. 札幌
  3. 盛岡
  4. 仙台
  5. つくば
  6. 東京
  7. 鹿児島
  8. 那覇

パナソニックホームズの断熱性能(UA値)まとめ

パナソニックホームズ
断熱性能【UA値】
 0.6を確保?~0.87

パナソニックホームズでは、建物断熱性能をUA値0.6を標準で対応するといっています。しかしそれは、ZEH住宅を求める場合です。

ただしこの数値は、基準という名の最低限の数値になってくるので、光熱費等を抑えたい方は、さらに低い数値を求める方がいいかと思います。

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