建築する時にどのような家を想像しますか?
一生に一回の大きな買い物になるので、失敗はしたくありません。
このサイトでは、「資産価値の高い住宅はすべてにおいてよい結果を産む。安心して健康で快適に長く暮らせる家はどうしたら得ることができるのか」を
住宅の性能とライフタイムコストを意識しながらお伝えしていきます。
上の文章で出てきた” キーワード ”
「住宅の性能」と 「ライフタイムコスト」
この2つのお話をしていきたいと思います。
1.住宅の性能は10項目に分かれている
住宅の性能と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。
- 気密性
- 断熱性
- 耐震性
- 耐久性
- 省エネ性・・・
国は快適に暮らすために「住宅性能表示制度」という定義を10分野ほど設け、ハウスメーカーなどは照らし合わせながら家づくりをしています。
住宅性能表示制度
- 構造の安定に関すること
- 火災時の安全に関すること
- 劣化の軽減に関すること
- 維持管理への配慮に関すること
- 温熱環境に関すること
- 空気環境に関すること
- 光・視環境に関すること
- 音環境に関すること
- 高齢者等への配慮に関すること
- 防犯に関すること
当サイトで注目していくお題は
「資産価値の高い家」
です。
すべての性能が重要な項目となりますが、ここでは4つの重要な項目について見ていきます。
メーカー選びで最低限確認して欲しい項目は 4つ!
- 構造の安定に関すること
- →耐震性能
- 火災時の安全に関すること
- →耐火性能
- 維持管理への配慮に関すること
- →メンテナンス性
- 温熱環境に関すること
- →省エネルギー性能
これから詳しく説明していきますが、これらの4つの性能は”ライフタイムコスト”にしっかり反映されることが理解できます。
①.耐震性能は、耐震等級として3段階に分かれます。
耐震性能は、地震に対してどの程度耐えられるのか?を3段階であわわしたものです。
- 耐震等級1ー建築基準法レベル
- 耐震等級2ー建築基準法の1.25倍レベル
- 耐震等級3ー建築基準法の1.5倍レベル
耐震等級によって、地震保険に対する割引率が変わります。
- 耐震等級1は10%
- 耐震等級2は30%
- 耐震等級3は50%
つまり耐震等級3を選択すれば、高いと言われている地震保険料が半分になるのです。
生涯にかかる地震保険料が半分になるのはライフタイムコストに関係します。
耐震等級1と耐震等級3では、約3倍もの保険料の差が出ることもよくあります。詳しくは、下記おすすめ関連記事にもある、地震保険は知らないと損をする!ハウスメーカーを決める前に学ぶこと!で紹介しています。
②.耐火性能は大きく4つに分かれます
耐火性能には4つの基準が、存在します。
- 一般建物
- 耐火
- 準耐火
- 省令準耐火
上記の「耐火・準耐火・省令準耐火住宅」になると、火災保険料が「一般建物」よりも約半分となります。
さらに、地震保険料も耐火性があると割安な保険料が選択可能になります。
結果、地震保険料は約1/4程度にまで割安に!
こちらも、ライフタイムコストに大きく関係してきます。
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③.メンテナンス性は、ライフタイムコストに大きく係る
住宅産業協議会は長期にわたって、安心・快適な暮らし、環境保全や住まいの資産価値を維持する為にも、定期的な点検・メンテナンスが必要としています。
メンテナンス部位としては
- 構造
- 屋根
- 外壁
- バルコニー
- 外部建具
- 室内
- 住宅設備
このように分けてそれぞれのメンテナンス時期やメンテナンス費用を紹介しています。
この中で、大きくライフタイムコストに係る、構造・屋根・外壁を見て行きましょう。
構造のメンテナンス
地震や台風などの災害の直後には異常がないか確認をする必要があります。
特に、シロアリ・腐り・さび・ひび割れ、などの症状が出ていると被害は甚大となります。
それぞれの工法の弱点をどれだけ克服しているかが重要なポイントです。
屋根のメンテナンス
直射日光や雨・雪・雹を受ける屋根は、できるだけメンテナンスが必要のない素材を選ぶことが必要です。
地域により、瓦やスレート、ガルバリウム、最近では一体型太陽光発電があります。
最近注目の太陽光発電システムは、表面が強化ガラスで覆われているのでメンテナンス性に優れています。
外壁のメンテナンス
紫外線にさらされる外壁は劣化が起きる場所のひとつです。
10年や15年に1回塗り替えが必要といわれている吹きつけ塗装やサイディング貼りはどうしても劣化が伴います。
光触媒などの、汚れを分解する外壁も出てきていますので検討して見る価値はありそうです。
④.省エネルギー性は、快適性と毎月の光熱費に密接に係ります。
気密性と断熱性は住み続けるまでかかる光熱費に深く影響してきます。
気密性は家の隙間【C値:隙間数値】のことですが、できるだけ少なくすることが必要です。
室内の環境が隙間から侵入する外気に影響され快適性を損ないます。
後述しますが、気密性は換気性能に大きな影響を与えます。
断熱性は室内環境を守る為の兵隊です。暑さ・寒さを室内に侵入させないようにする為の熱を断つ性能です。
平成25年改正省エネルギー基準では【Ua値】という(外皮平均熱貫流率)で性能値を把握することが出来ます。
そして、2020年までに省エネルギー基準義務化が控えています。
このサイトで取り扱う、戸建て住宅も例外ではなく省エネルギー適合義務化の対象となっており、義務化されると、耐震や、防耐火などと同様、省エネに関しても基準に満たない建物は建築確認が下りなくなります。
それまでは移行期間として、平成25年改正省エネルギー基準の前の次世代省エネルギー基準値【Q値:断熱性能】(熱損失係数)も混在しながら各ハウスメーカーは表示をしています。
この省エネルギー性により、0に近い数値を出すと光熱費が掛かりにくい、省エネな住宅が作れるのです。
2.ライフタイムコスト
このサイトでの” ライフタイムコスト ”とは
- 家の建築にかかる費用(イニシャルコスト)
- 住んでからかかる費用(ランニングコスト)
を意味し家に係る生涯かかる総費用のことをいいます。
1の家の建築にかかる費用は、家本体費用や土地費用、屋外給排水工事や各種申請・登記・ローン諸経費などです。
2の住んでからかかる費用は、火災保険・地震保険・光熱費・メンテナンスコストなどです。
これは、上記にあげた住宅の性能の4つの項目のことです。
イニシャルコストをかけると、ランニングコストを抑えることに繋がる
このライフタイムコストの考え方で生涯家にかける費用が分かると、イニシャルコストにどのようなコストをかけたらよいのかが見えてきます。
イニシャルコストに費用をかけるという事は、高性能な住宅を選択するという事になります。
耐震性能や耐火性能・メンテナンス性能や省エネ性能。(住宅性能必須4項目)
これらが高い次元で備わっているとすると、各種保険料が割り引かれたり、メンテナンス費用がかかりにくくなったり、住宅ローンや税金の減税幅が広くなったり、光熱費が抑えられたりとランニングコスト面で大きな差が生まれる家づくりが可能になることを示しています。
※ もちろん間違ったイニシャルコストのかけ方をした場合は意味がありません。
見た目の部分にお金をかけることも満足度が上がることですが、それ以上に目に見えない部分にお金をかけることで目に見えない快適性・省エネ性を手に入れることができるでしょう。
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