このサイトでは、戸建て住宅の快適性能や省エネ性能を重点的にお話していますが、その中でも【 窓 】は重要です。
と言って来ました。
日本の窓事情は、世界の窓事情に比べかなり遅れを取っています。
そんな注目の的の【 窓 】ですが、皆さんどんな窓を付けたいですか?
じつは窓選びには制限が付き物
間取りを検討する時、開放的な窓に憧れませんか?
リビングからウッドデッキが続くようなイメージだと、大きな窓が欲しくなります。
しかし、そのイメージ通りの窓を選ぶと【 いろいろと弊害が・・・ 】でてくるんです。
もちろんできるところもあると思います。
大きな窓は価格が高い
当たり前のことかも知れませんが、ハウスメーカーは坪単価という標準仕様の単価設定があります。
そうなると、使える窓も標準仕様内ならば金額アップはないカも知れません、しかし標準仕様外であるとコストアップに繋がります。
仕様外の窓は種類が少ない
一般的に数多く使用される窓は、窓会社もいろいろなパターンを用意しています。
しかし、想定外や規格外のオーダーともなれば、一から作るしかありません。
標準仕様外の窓の採用で断熱性が損なわれる
窓から逃げる、または入ってくる熱は50%~70%といわれます。
省エネ性を高めるには、この窓をどうにかすることで飛躍的に断熱性能がアップします。
しかし、開放的な大きな窓を採用すると、家自体の断熱性が窓の性能に引っ張られ落ちてしまいます。
そして、そのような開放的な窓を採用する場所は、そのほとんどがリビングでしょう。
一番くつろぐスペースが一番寒かったり・暑かったりという事が避けられません。
窓の仕様によっては耐震性が落ちる
どうしても開放的な窓が欲しくて、採用するとしましょう。
その時に注意して欲しいのは、家全体の耐震性能が落ちないかどうか?
最近起きた、熊本地震では新耐震基準の家が被害にあっています。
通常使用の窓だったら、耐震等級3のはずが、大きな窓を採用することで耐震等級2にするしかなくなる。
これは良くあることです。
この時によく検討して欲しいことがあります。
耐震等級による、地震保険料の割引額の違い。保険は家に住む限り払い続けます。
耐震等級3 の場合地震保険料は 50%割引
耐震等級2 の場合地震保険料は 30%割引
耐震等級1 の場合地震保険料は 10%割引
このようにわかれます。
デザイン性の高い窓はどうしても断熱性能に欠ける
これはどうしようもありません。
デザインを求めるのであれば、性能を下げるとになります。
日本で最高ランクの窓を設備メーカーのLIXILさんから販売されています。
商品名:レガリス
一般的に流通している、アルミ樹脂の複合サッシ(ペアガラス窓)と比べると断熱性能が天と地ほど違います。
レガリスは5枚ガラスでオール樹脂サッシとなり、U値=0.5という性能を発揮します。
この窓は、パターン数が少ないのがネックですが性能は抜群です。
デザインだけで家を作るならそれなりの覚悟がいる
住宅に何を求めるのかは人それぞれになりますが、宝の持ち腐れという言葉があるように、利用価値が低いものは出来れば避けておいたほうがいいようです。
世界的に有名な建築家の安藤忠雄さんが
『 自分のデザインした家は住みにくい 』
『 自分はアパートが快適だ 』
と自ら言っているんです。
デザインはデザイン
もちろんこれがすべてではないですが。