ハウスメーカーの断熱性能UA値と省エネルギー基準比較!【ヘーベルハウス編】

へーベルハウス(旭化成ホームズ)は泣く子も黙る大地震が来ても安心できる家として有名です。

数年前の、茨城県常総市での鬼怒川氾濫の時も、洪水に流されずに堪えた家としてニュースなどでも有名になりました。

しかし、こと断熱性能については言葉を濁してしまいます。

いろんなブログやサイトを見ても、確実な「この数字がへーベルハウスの断熱性能だ!」というものを見つけられません。

それはなぜなのか?

へーベルハウスの特徴である「地震に強い家づくり」が一つの答えになっているように思います。

とはいっても、時代は省エネ基準義務化に向かっているので、ある程度の基準がないと比較ができません。なので私なりのへーベルハウスの断熱性能の正解を求めたいと思います

へーベルハウスの断熱性能【UA値】

へーベルハウス
断熱性能【UA値】
公表値なし 予想 0.6~0.87

冒頭でも話ましたが、へーベハウスのホームページ等を見ていくと、断熱性能を表すUA値の表記が見当たりません。

そのため、へーベルハウスの実績から数値を予想してみました。

実績を導きだすため、一般社団法人 環境共創イニシアチブ(通称:Sii(シー))に記載されているZEH住宅への取り組み状況(目標値:実績値)の中から導きだしていきます。

そのSii(シー)に記載されているヘーベルハウスのZEH住宅への取り組みでは、2017年のZEH実績(注文住宅)は25%となっています。(下記に示す、一般社団法人 環境共創イニシアチブデータより)

ZEH住宅を実現するには、ZEH住宅基準(UA値)である断熱性能0.6(温暖地域)を下回ることが必須条件となっています。(各地域のZEH住宅基準(UA値)は下記表にて確認できます)この性能は、ZEH住宅を申請するときに、判断基準となるので、1邸1邸計算をしているので、確かな数値です。

表の見方について詳しくは下記にて説明していますので、ここではイメージです。

上記画像が小さく見えずらい場合は、こちらからSiiのページが開きます

この数値は、ZEH基準を満たすUA値=0.6以下の住宅を提供した実績が25 %と言うことになります。(ZEH基準について詳しくは下記にて紹介しています。)

それ以外の75%の住宅は、よほどのことがない限り国の定める省エネルギー基準を上回っていると想定します。それは、2020年に省エネ基準義務化が決まっているのに、それ以下の住宅をヘーベルハウスが提供することが考えにくいからです。その結果へーベルハウスのUA値レンジは、0.6を超えたあたり~0.87以内になりそうです。

しかし、顧客がZEH仕様でと言わなければ、ほぼ省エネルギー基準をかすかに上回る断熱性能となるでしょう。

それは、ヘーベルハウス自体が断熱性能をあまり得意としていないことから分かります。

へーベルハウスが断熱性能を得意としない理由

耐震強度を高めるあまり、断熱材を充填する隙間がほぼ無く、隙間をつくろうとすると、強固な外壁が重さもあるため支えきれなくなるのだと思います。(ここは勝手な妄想です)

上記画像は、ヘーベルハウス公式の断熱性能を紹介するページにあります。

壁の断熱材の様子を紹介しています。上から順に

  1. へーベル
  2. ネオマフォーム(断熱材)
  3. 鉄骨(柱)

となっていますが、断熱性能を確保する断熱材の厚みが75mmほどしかなく、お世辞にも「冬暖かく、夏涼しい」とは言えないでしょう。

しかも、熱狂となる鉄骨(柱)のある部分の断熱材は20mmと薄く、厳しさを増す日本の四季を乗り越えるには、忍耐が必要な感じがします。

しかし、ヘーベルハウス公式では、その断熱性能を補えるかべく、へーベル板(外壁)を断熱材ではない、一般のコンクリートと比較して、いかにもへーベル板が断熱性能を有しているかのように説明しています。

もちろん、へーベル板はJIS規格での「軽量気泡コンクリートパネル(ALC)」に該当し、熱伝導率が実証されてはいます。

しかしですよ、いくらへーベル板が熱伝導率0.17と評価されたからといって、そんな微々たる性能をこれ見よがしに表記するのは、それくらいしかアピールできる点がないといっているようなもの、かとも思ってしまいます。

下記表では、へーベル板と似たような熱伝導率を表す建材も多数あります。

  • へーベル 0.17
  • アクリルガラス 0.20
  • 塩化ビニール 0.17
  • 木質材 0.12~0.19
  • タタミ床 0.11

これを見ると、タタミを外壁に貼った方が温かい家が出来るということです。

建築部材の熱伝導率表

へーベルハウスの外壁は、下記表の「軽量気泡コンクリートパネル(ALC)」に該当します。

表中の2番目にある、コンクリートの熱伝導率とALCを比較して、断熱性が高いといっているんですね。

分類 材料名 熱伝導率 規格等
セメント セメントモルタル 1.5
コンクリート コンクリート 1.6
軽量鉄骨コンクリート 1種 0.81
軽量鉄筋コンクリート 2種 0.58
軽量気泡コンクリートパネル(ALC) 0.17 JIS A 5416
レンガ 普通レンガ 0.62
耐火レンガ 0.99
金属類 370
アルミニウム合金 200
鋼材 53
35
ステンレス鋼 15
ガラス フロートグラス 1 ISO/TC163N293E
アクリルガラス 0.2
プラスチック 塩化ビニール 0.17
ポリウレタン 0.3
シリコン 0.35
ゴム プチルゴム 0.24
木質材 檜、杉、えぞ松、とど松等 0.12
松、ラワン等 0.15
ナラ、サクラ、ブナ等 0.19
木質繊維材 合板 0.16
パーティクルボード 0.17 JIS A 5908
せっこう せっこうボード 0.22 JIS A 6901
漆喰 0.7
土壁 0.69
繊維質上塗材 0.12 JIS A 6908
床材 畳床 0.11 JIS A 5901
タイル 1.3 JIS A 5209
プラスチックタイル 0.19 JIS A 5705
無機繊維系断熱材 グラスウール 10k 0.050 JIS A 9521
ネオマフォーム 0.020 JIS     A   1412

ちなみに、ネオマフォームの断熱材としての性能を紹介しておきます。

ネオマフォームは住宅に使用される断熱材の中でもトップクラスに性能が良く、熱貫流率で言うと、0.020W/㎡・kとなります。

先にも述べましたが、へーベルハウスはコレを、外壁に60mm使用しているんですね。

ネオマフォームは、アイフルホームのZEH仕様となるセシボシリーズの「極(きわみ)」「零(ぜろ)」にも使用されていますが、厚みが115mmと、ヘーベルハウスのほぼ倍の厚みを持たせています。

断熱材 熱貫流率 参考文献
高性能グラスウール16k 0.038 JIS A 9521 文献
高性能グラスウール24k 0.036
硬質ウレタンフォーム 0.020 ◀一条工務店使用
ネオマフォーム 0.020 ◀アイフルホーム・へーベルハウス使用
  • アイフルホーム壁断熱仕様 ネオマフォーム 70mm+45mm
  • ヘーベルハウス壁断熱仕様 ネオマフォーム 60mm
  • 一条工務店壁断熱仕様 硬質ウレタンフォーム 140mm+50mm

比較するまでもないですね。

へーベルハウスの窓仕様

断熱性能は他社と比較すると、なんとも言えない結果となりましたが、その次に重要となる窓はどうなんでしょう。

公式ホームページから見ていきます。

パソコンで見ても、文字が小さくて見えないので、文字起こししていきます。

採用している窓は、「アルミ樹脂の複合サッシ」

この窓の性能はどの程度なのか?

下記表の中でのへーべルハウスが採用しているのは、熱貫流率が1.6前後のサッシです。

各社が熱貫流率1を切る性能の窓を採用している中、断熱性能に力を入れているとは堂々とは言えないですね。

熱貫流率 窓の仕様一覧
4.65以上 アルミサッシ+単板ガラス
4.65以下 アルミサッシ+複層ガラス+アルミスペーサー
2.33以下(日本の最高基準) アルミサッシ+複層Low-Eガラス+アルミスペーサー
1.8前後 アルミ樹脂複合サッシ+複層Low-Eガラス+アルミスペーサー
1.6前後 アルミ樹脂複合サッシ+複層Low-Eガラス+アルゴンガス充填+アルミスペーサー
1.5前後 アルミ樹脂複合サッシ+複層Low-Eガラス+アルゴンガス充填+樹脂スペーサー
1.3前後 樹脂サッシ+複層Low-Eガラス+アルゴンガス充填+樹脂スペーサー
1.0以下 樹脂サッシ+トリプルガラス+複層Low-E+アルゴンガス充填+樹脂スペーサー
0.8前後 樹脂サッシ+トリプルガラス+複層Low-E+クリプトンガス充填+樹脂スペーサー
0.55 樹脂サッシ+5枚ガラス+Low-Eガラス+クリプトンガス充填+樹脂スペーサー  LIXIL製品

口コミで、ヘーベルハウスに住んでいる人から、「冬は寒く、夏は暑い」と言われてしまうわけです。

今回は、ハウスメーカーの断熱性能を紹介しているので、このような結果となりましたが、ヘーベルハウスは断熱性能で勝負しているのではない、というのが本音でしょう。

その証拠に、へーベルハウスの日本での展開エリアが絞られていることが言えます。

引用:ヘーベルハウス公式

 

断熱性能が良ければ、東北や北海道にも進出するでしょう。しかし、営業トークでは積雪の重みが家を傷める、アフターサービスが行き届かなくなるという話をされます。

アフターの話につなげるのが王道パターンです。一度展示場へ行ったことがある人は分かると思います。

でも、逆を言えばこのエリアしか展開(23都府県)していないのに、年間1万棟前後を販売しているということはある意味すごいことです。

また、ブランドイメージも高くデザイン性も好みという方が多い傾向にありますね。

参考:へーベルハウス公式ページ テクノロジー【断熱性】

省エネ基準を上回るへーベルハウスのZEH(ゼッチ)

ZEHとは!?

ZEHとは「快適な室内環境」と、「年間で消費する住宅のエネルギー量が正味で概ねゼロ以下」を同時に実現する住宅のこと。

参考資料:ZEH ロードマップ News Release

国は、2030年までに新築の平均でZEH住宅を普及させる目標を掲げています。

積水ハウスの断熱性でも触れましたが、下記画像は積水ハウスがどのくらいZEH住宅の普及に力を入れているかが分かる表です。これを提供しているのは、一般社団法人 環境共創イニシアチブ、通称Sii(シー)

【データの見方】

2016・2017は目標と実績、2018年以降は目標数値

  • 登録種別  A = 北海道(◀ へーベルハウスは展開ないエリア)
  • 登録種別  B = その他都府県

上記画像が小さく見えずらい場合は、こちらからSiiのページが開きます

内容をみると、2016年、2017年に掲げた目標と実績数値、そしてそれ以降の目標数値が掲げられています。

登録種別Aの北海道では、2017年の実績が25%になっています。注文住宅で「ZEH住宅」を提供した実績が、25%だったということ。

他のハウスメーカーと比較すると、全体の25%はとても低いレベルになるでしょう。

しかし、これには理由もあり、都市部での建築が多いことが低い要因の一つにもなっています。ZEH住宅は、色々な角度から省エネ創エネを実現するスキームだったのですが、住宅と住宅の間があまりないような都市部では、劣勢に立たされるようになります。

このことが解消されてきたので、2019年2020年の目標値も高いものとなったのでしょう。

手放しでよい断熱性能とは言えませんが、今後の性能向上に期待したいところです。

へーベルハウスの断熱性能Q値:次世代省エネルギー基準

義務化前の基準「次世代省エネルギー基準」の断熱性能Q値を参考に掲載します。

  • 標準仕様 Q値 = 2.7

この次世代省エネルギー基準時代のQ値は、家自体の性能を表しているものなので、UA値で関係してくる日射量や省エネ設備を除いた純粋な家の断熱性能です。

今でも十分に断熱性能を語る上では通用する基準ではないでしょうか。

下記にて、「次世代省エネルギー基準」を義務化基準となる「改正省エネルギー基準」と「ZEH住宅基準」と並べ分かりやすく表にしました。

義務化省エネルギー基準とZEH基準

ハウスメーカーが提示する、断熱性能UA値がどのような基準で成り立っているのかを知らないと、そのハウスメーカーが優れた性能を装備しているのかどうかが分かりません。

テレビCMやブランドイメージに感化されてしまうと、客観的な数字を見れなくなってしまいます。

そのため、2020年に義務化される「省エネルギー基準」と国が推奨している基準「ZEH基準」また、参考に基準単位がQ値時代の「次世代省エネルギー基準」を紹介します。

断熱基準 基準単位 地域区分
改正省エネ基準 UA値 0.46 0.56 0.75 0.87
ZEH基準 UA値 0.4 0.5 0.6
次世代省エネ Q値 1.6  1.9  2.4  2.7 3.7

地域区分の見方

  1. 旭川
  2. 札幌
  3. 盛岡
  4. 仙台
  5. つくば
  6. 東京
  7. 鹿児島
  8. 那覇

へーベルハウスの断熱性能(UA値)まとめ

へーベルハウス
ZEH住宅UA値:0.6以下 ZEH住宅以外UA値:0.87以下

へーベルハウスでは、モデルハウスを例にした断熱性能(UA値)を公表していません。

暖かく、涼しいへーベルハウスをお望みなら、ZEH仕様は絶対です。

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