樹脂サッシの断熱性能ランキングと世界の窓基準【メーカー商品タイプ別】

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主な建築材料の熱伝導率でもありましたが、アルミとプラスチックでは正反対の性能を持ち合わせていました。

・ アルミニウム合金     熱伝導率  200

・ PVC(塩化ビニル)   熱伝導率  0.17

・ グラスウール断熱材 10k 熱伝導率  0.050  (参考)

アルミサッシと樹脂サッシの熱の伝わり方が 約1000倍 違うという意味はこの熱伝導率の差から来ているんですね。

お鍋やフライパンの持ち手も樹脂で出来ていて、調理する部位は金属です。

両者のメリットを活かした器具ですね。

以下に現在日本で採用が可能な樹脂サッシの比較表を熱貫流率ランキング形式にしています。

熱貫流率とは

壁や窓などの、両側の気温が異なるときに、暖かい側から冷たい側へ熱が通過します。

窓の内外の温度差が1℃あったときに、単位時間あたりに窓の面積1㎡を通過する熱量を表したものが【 熱貫流率(U値) 】と呼びます。

U値が小さいほど断熱性に優れています。

参考:窓の熱貫流率の計算法

樹脂サッシメーカーランキング【商品タイプ別】

樹脂サッシメーカーランキングは、各メーカー公式ホームページから引用しています。

2018年7月調べ

 ランク 会社名 商品名 熱貫流率 U値 ガラス 中空層 スペーサー
1 LIXIL レガリス 0.55 5枚ガラス クリプトンガス 樹脂SP
2 エクセルシャノン シャノンウィンドウUF 0.73 トリプル クリプトンガス
3 YKK AP APW 430+ 0.78 トリプル クリプトンガス
4 LIXIL エルスターX 0.79 トリプル クリプトンガス
5 一条(ハウスメーカー) オリジナルサッシ 0.8※ トリプル クリプトンガス
6 三協 トリプルスマージュ 0.86 トリプル クリプトンガス
7 YKK AP APW 430 0.90 トリプル  アルゴンガス
8 LIXIL エルスターX 0.91 トリプル  アルゴンガス
9 エクセルシャノン シャノンウィンドウUF 0.91 トリプル  アルゴンガス

※ 一条工務店のみハウスメーカーで、トリプルガラスを標準で採用している。

エクセルシャノンから技術提供を受けた過去があるそうです。

※ 一条工務店の樹脂サッシにトリプルハニカムシェードを採用(標準仕様)。

熱貫流率=0.6W/(m/k)カタログより抜粋

標中に記した製品はいづれも、熱貫流率が1.0W/(㎡/k)を切る高性能サッシとなっています。

※熱貫流率とは:W/(㎡/k) 部材ごとの熱の伝わりやすさを表す

熱の伝えやすさを表した値。

その材料の厚さも評価した数値で、断熱性能を表します。

0(ゼロ)に近ければ近いほど熱が伝わりにくく、高断熱となります。

この記事では、窓という材料の熱の伝わりやすさを’ U値 ’という熱貫流率で表しています。

中空層に入る素材による、熱伝導率の違い

素材 熱伝導率 断熱性能
空気 0.024 低い
アルゴンガス 0.016
クリプトンガス 0.009 高い

熱伝導率:W/(m/k)は、物質ごとの熱の伝わりやすさを表します

ある物質において、熱の伝わりやすさが示された値のこと。物質において温度差がある場合、温度の高い部分から低い部分へと熱の移動現象が起きる。

この熱の移動の起こりやすさが熱伝導率としてあらわされる。(webilio辞典より一部引用)

この記事では、空気などの物質単位ごとの熱の伝わりやすさを表しています。

省エネ建材等級【サッシ断熱性能基準】

下記に日本の窓の断熱性能表示制度で省エネ建材等級の表示について記載しています。

  1. 省エネ建材等級は、熱還流率にて4つの区分になります。
  2. 窓の測定方法はJIS規格に沿ったものです。
  3. 断熱性の高さは4つの ☆塗潰し マークによって多段階評価表示となります。
  4. 窓ラベルに1本化されました。平成23年4月より
熱貫流率 W/㎡・k 等級記号 断熱性能 窓仕様(H11基準)
2.33以下 ★★★★ 高い 樹脂枠・アルミ枠 トリプルorペアガラス

 

2.33~3.49 ★★★☆ アルミ枠 ペアガラス
3.49~4.65 ★★☆☆ 材質問わず ペアガラス
4.65超え ★☆☆☆ 低い 材質問わず 単一ガラス

世界の窓の基準値(熱貫流率)

国名 熱貫流率
フィンランド 1.0
ドイツ 1.3
デンマーク 1.5
チェコ 1.7
オーストリア 1.7
イギリス 1.8
ハンガリー 2.0
フランス 2.1
イタリア 2.0
スペイン 2.1

この世界の窓の基準は、全て最低基準を記載しています。これより悪い性能では使用が認められないレベルです。

この表から、日本の窓基準を見ると大分低い基準という事が分かるでしょう。

日本の窓の最高基準は U値:2.33 

最高値で2.33です。建材メーカーが販売している窓の数値と見比べえると、かけ離れた基準値になっていますね。

世界の樹脂窓普及率(樹脂サッシ工業会より抜粋

国名 普及率
日本 7%
韓国 80%
フランス 69%
アメリカ 67%
ドイツ 60%

日本の樹脂サッシ普及率は7%程度と世界の先進国に大きく後れを取っています。

家全体の断熱性能を上げるためには、開口部となる窓は欠かせない場所です。

窓は、熱の最大の出入り口

 

日本の住宅に採用されている窓のほとんどが、省エネ建材等級でいう

 2つ ないし 1つの 低性能な窓になっています。

※1992年の基準で建築したモデル例

■  の冷房時、熱が入ってくる割合(家全体)

夏冷房時 屋根 外壁 換気
熱侵入率 9% 71% 13% 5% 2%

■  の暖房時、熱が逃げだす割合(家全体)

冬暖房時 屋根 外壁 換気
熱逃げる率 6% 48% 19% 17% 10%

熱は冷たい方に移動する性質があります。(熱伝導)

夏は暑い室外から室内に熱を取り込み、冬は温めた室内の熱が冷たい外に逃げ出します。

一番熱損失をしている箇所が、  になるわけです。

窓の性能を、壁の性能に近づけることで家全体の 省エネ性能がアップ します。

各ハウスメーカー、壁の中の断熱材の性能を事細かに説明しますが、窓を制することが一番の近道です。

熱貫流率 窓の仕様一覧
4.65以上 アルミサッシ+単板ガラス
4.65以下 アルミサッシ+複層ガラス+アルミスペーサー
2.33以下(日本の最高基準) アルミサッシ+複層Low-Eガラス+アルミスペーサー
1.8前後 アルミ樹脂複合サッシ+複層Low-Eガラス+アルミスペーサー
1.6前後 アルミ樹脂複合サッシ+複層Low-Eガラス+アルゴンガス充填+アルミスペーサー
1.5前後 アルミ樹脂複合サッシ+複層Low-Eガラス+アルゴンガス充填+樹脂スペーサー
1.3前後 樹脂サッシ+複層Low-Eガラス+アルゴンガス充填+樹脂スペーサー
1.0以下 樹脂サッシ+トリプルガラス+複層Low-E+アルゴンガス充填+樹脂スペーサー
0.8前後 樹脂サッシ+トリプルガラス+複層Low-E+クリプトンガス充填+樹脂スペーサー
0.55 樹脂サッシ+5枚ガラス+Low-Eガラス+クリプトンガス充填+樹脂スペーサー  LIXIL製品

採用する窓で狙いたい数値は、熱貫流率1.0以下の商品です。

ただし、窓の仕様(引き違い窓や開き窓)などの違いにより、家全体に与える性能に違いが出てきます。

開け閉めの必要がない窓(明り取りの役割のみなど)の場合は、開かない(FIX)窓にする等、窓の設置場所ごとに判断していくのがベストです。

窓を含めた家全体の断熱性能ランキングはこちら

断熱性能ランキングからみえる省エネルギー性能【ハウスメーカー別】

窓の性能を上げることで良いことがたくさん

メリット

  • 窓際の冷たい「ヒヤッと」がほぼなくなる
  • 保冷・保温効果が高く省エネ
  • ヒートショックや熱中症を抑えられる
  • 結露が起きにくく、カビやダニの発生を抑える
  • 隙間(気密性高い)が少なく、黄砂等の侵入を防げる
  • 外から、内からの防音効果が高くなる
  • 暑さ寒さでの寝苦しさが軽減される

参考データ:国立研究所 熱中症患者速報 平成27年度報告書

まとめ

2020年に省エネ基準の義務化が控えています。

住宅の性能(省エネ)を左右するのは、家の断熱性能がメインです。

細かく言うと、壁・床・天井の断熱材の選択と、窓の性能が大きくかかわります。

省エネ基準義務化に則した、高気密・高断熱住宅やZEH住宅・Nearly ZEH住宅などの省エネ住宅を求めるには、しっかりとしたハウスメーカー選びから始まります。

>2020年の省エネ基準を満たすハウスメーカーや工務店を探す

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