ハウスメーカーの断熱性能UA値と省エネルギー基準比較!【ミサワホーム編】

ミサワホームといえば、「蔵」というイメージをお持ちお方が多いのではないかと思います。住宅に必要不可欠である、収納スペースの悩みを見事に解決した「蔵」という概念。今では、多くのハウスメーカーがこの手法を取り入れるまでになっています。

そんなミサワホームですが、快適性を表す「断熱性能」はどの程度なのでしょうか。

ミサワホームに行くと、断熱性能の説明をするときに必ずといっていいほど取り上げるのが、「南極和基地の話」。

「あのもの凄く寒い南極の昭和基地の建設に携わっているのがミサワホームです」

ここから断熱の話へ入っていきます。

では、ミサワホームの断熱性能を省エネルギー基準とZEH住宅基準などと比べどの程度なのかを見ていきましょう。

他社の断熱性能ランキングは・・・

断熱性能ランキングからみえる省エネルギー性能【ハウスメーカー別】からどうぞ!

ミサワホームの断熱性能【UA値】

 

ミサワホーム
断熱性能【UA値】
木質系 0.43 ・ 0.54
鉄骨系 0.55 ・ 0.66

ミサワホームでも、鉄骨系の住宅を扱っています。しかし、人気はやはり木質系。その理由は断熱性能が高いこと。ミサワホームでは、標準仕様でZEH住宅基準をクリアする内容となっています。

ただ、光熱費を抑える性能を手に入れるなら高断熱仕様(120mm)パネルのUA値=0.43を選択するべきかもしれません。

ミサワホーム木質系断熱構造

ミサワホームの木質系の断熱は、パネルの厚みにより変わってきます。

  • 標準パネルは90mm UA値=0.54
  • 高断熱仕様パネルは120mm UA値=0.43

下記図で分かるように、パネルの中に断熱材(高性能グラスウール16k)が充填されていてるんです。

画像:ミサワホーム 木質系 テクノロジーより

 

省エネルギー基準では、0.87を下回ればOKですが、この基準は最低基準を示しただけなので、ミサワホームの標準UA値=0.54は、ZEH住宅基準のUA値=0.6をも上回っているので高断熱の部類に入るでしょう。

【標準仕様】

高性能グラスウール16K 75mm
高性能グラスウール16K 75mm
天井 ロックウール40K 200mm

 

【ライフサイクルCO2マイナス仕様】

高性能グラスウール16K 75mm×2層
基礎 発泡ポリスチレン 100mm
天井 ロックウール40K 255mm

※窓:樹脂サッシWLow-Eクリプトンガス入りペアガラス、AwFサッシW Low-Eクリプトンガス入ペアガラス

窓の仕様

▲推奨地域 1・2地域

 

▲推奨地域 3~7地域

 

より快適な住空間を求めるのに不可欠な、高性能な断熱性能を持ち合わせる窓は、U値(熱貫流率)を1.0前後にしておくのがベストです。

日本で市販されている窓の性能ランキングについては樹脂サッシの断熱性能ランキングと世界の窓基準にて詳しく紹介しています。

ミサワホーム鉄骨系断熱構造

ミサワホームの鉄骨系の断熱性能は

  • 標準仕様 UA値=0.61~0.66
  • 高断熱仕様 UA値=0.55

外壁には、ヘーベルハウスで採用されているALCよりも、少しだけ性能が良い、PALCを採用しています。

競合として、へーベルを意識しているのでしょうか?性能が良いといってもほんの少し、子どもの背比べで「僕のが高いっ!」って言っているけど、傍から見たらどっちも変わらん!って感じのやつです。

参考に、外壁となっているPALCとALC、そして木材の熱貫流率を表に表してみます。

木材を外壁とした住宅の方が、断熱性能があることが分かります。

素材 熱貫流率
ALC 0.19
PALC 0.17
木材 0.12

窓の性能【鉄骨系】

鉄骨系のページにはサッシ枠について記載がありませんが、ミサワホームのZEHのページにて「標準仕様にてZEH断熱基準に対応した住まいをお届け」とあるので、最低限「アルミ樹脂複合サッシ」がついてくるでしょう。

 

「省エネルギー基準」と「ZEH基準」については、下記に記載しました。

参考:ミサワホーム公式ページ 戸建て住宅>テクノロジーより

省エネ基準を上回るミサワホームのZEH(ゼッチ)

ZEHとは!?

ZEHとは「快適な室内環境」と、「年間で消費する住宅のエネルギー量が正味で概ねゼロ以下」を同時に実現する住宅のこと。

参考資料:ZEH ロードマップ News Release

国は、2030年までに新築の平均でZEH住宅を普及させる目標を掲げています。

 

下記画像はミサワホームがどのくらいZEH住宅の普及に力を入れているかが分かる表です。これを提供しているのは、一般社団法人 環境共創イニシアチブ、通称Sii(シー)

【データの見方】

2016・2017は目標と実績、2018年以降は目標数値

  • 登録種別  A = 北海道
  • 登録種別  B = その他都府県

上記画像が小さく見えずらい場合は、こちらからSiiのページが開きます。

内容をみると、2016年、2017年に掲げた目標と実績数値、そしてそれ以降の目標数値が掲げられています。

登録種別Aの北海道では、2017年の実績が2%という散々な結果となっています。北海道ではあまり力を入れていないのかもしれません。しかし、登録種別Bの北海道以外の都府県でも、ミサワホームが提供しているZEH住宅は全体の22%と決して高い数値を実現しているわけでもない様子です。

昭和基地に携わってきた歴史から、時が経っていたり、「蔵」が人気だった時代は過ぎているので、何かしら特徴を持つものがないと厳しい時代に入っています。

ミサワホームの断熱性能Q値:次世代省エネルギー基準

義務化前の基準「次世代省エネルギー基準」の断熱性能Q値を参考に掲載します。

  • 標準仕様 Q値 = 1.37(120mmパネル)

この次世代省エネルギー基準時代のQ値は、家自体の性能を表しているものなので、UA値で関係してくる日射量や省エネ設備を除いた純粋な家の断熱性能です。

今でも十分に断熱性能を語る上では通用する基準ではないでしょうか。

下記にて、「次世代省エネルギー基準」を義務化基準となる「改正省エネルギー基準」と「ZEH住宅基準」と並べ分かりやすく表にしました。

義務化省エネルギー基準とZEH基準

ハウスメーカーが提示する、断熱性能UA値がどのような基準で成り立っているのかを知らないと、そのハウスメーカーが優れた性能を装備しているのかどうかが分かりません。

テレビCMやブランドイメージに感化されてしまうと、客観的な数字を見れなくなってしまいます。

そのため、2020年に義務化される「省エネルギー基準」と国が推奨している基準「ZEH基準」また、参考に基準単位がQ値時代の「次世代省エネルギー基準」を紹介します。

断熱基準 基準単位 地域区分
改正省エネ基準 UA値 0.46 0.56 0.75 0.87
ZEH基準 UA値 0.4 0.5 0.6
次世代省エネ Q値 1.6  1.9  2.4  2.7 3.7

地域区分の見方

  1. 旭川
  2. 札幌
  3. 盛岡
  4. 仙台
  5. つくば
  6. 東京
  7. 鹿児島
  8. 那覇

ミサワホームの断熱性能(UA値)まとめ

ミサワホーム
断熱性能【UA値】
木質系 0.43~0.54
鉄骨系 0.55~0.66

木質系

  • 標準仕様(90mmパネル)のUA値=0.54
  • 高断熱仕様(120mmパネル)のUA値=0.43

鉄骨系

  • 標準仕様 UA値=0.61~0.66
  • 高断熱仕様 UA値=0.55

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 この記事へのコメント

  1. たらこ より:

    はじめまして。ミサワホームは16kではなく現在標準が24kのようですよ。親族が勤めており確認済みです

    • はうすうぉーかー より:

      たらこさん、はじめまして。
      ご連絡ありがとうございます。
      ご親族の方への確認ありがとうございます。

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