ハウスメーカーの断熱性能UA値と省エネルギー基準比較!【住友不動産編】

住友不動産は、オフィスビルや分譲マンションを多く手掛けていることから、戸建て住宅でも、高級マンション仕様の高品質住宅設備が標準仕様になっていることで、マンションのような内装にあこがれる層に人気です。

しかし、マンション供給量日本一ではありますが、戸建てとなると勢いは衰えてしまします。

供給している構法は3パターン

  • ウッドパネル工法
  • ツーバイフォー工法(2×4)
  • ツーバイシックス工法(2×6)

断熱性能はもちろん耐震強度も含め、住友不動産で選択するならばスーバイシックス工法がいいでしょう。

断熱性能ランキングからみえる省エネルギー性能【ハウスメーカー別】では各社ツーバイシックス工法が上位を独占していますが、住友不動産のツーバイシックス工法の断熱性能はどのくらいなのでしょうか。

住友不動産の断熱性能【UA値】

 

住友不動産
断熱性能【UA値】
0.42(ツーバイシックス工法)
0.55(ツーバイフォー工法)

住友不動産が使用する断熱材

 

住友不動産の販売する戸建て住宅に採用されている断熱材は、「高性能グラスウール」です。

日本の住宅の中では、ごく一般的な断熱材になりますが、密度の違いによる性能の差があり、採用されるものにより、家全体の性能が変わります。

上記の写真にあるように、床下に入る高性能グラスウールは32kと表記されていますが、壁と天井のグラスウールには表記がありません。

一般的に、床は底冷え防止のため、また断熱材を厚くすることが難しいために、高性能な断熱材を使用することが多くあります。

そのような観点からすると、壁と天井に入る高性能グラスウールは32kよりも性能が低い10k・16k・24kあたりの密度を持ったグラスウールになるものと思われます。

JIS規格に登録されている断熱材グラスウール性能別表

住友不動産の壁断熱仕様

 

住友不動産ではツーバイシックス工法が一番断熱性能を高めることができそうです。ツーバイフォー工法と比べても断熱材の入る厚みが違います。

  • ツーバイシックス工法=140mm
  • ツーバイフォー工法=89mm
  • パネル工法(3.5寸柱)=105mm

住友不動産の天井・床断熱仕様

天井の断熱材には、壁と同様の高性能グラスウールが200mm充填されます。これは、度の工法を採用したとしても同じになるようです。

床の断熱材は、同じく高性能グラスウールですが密度が濃い32kを採用しています。

住友不動産の採用している窓サッシ

住友不動産で採用している窓はアルミ樹脂複合サッシ

多くのハウスメーカーが談合したかのように取り入れている一般的なサッシランクです。

年々、省エネ基準が上昇しているので、アルミだけでできている窓を採用するところはかなり減ってきています。

しかし、アルミと樹脂の複合サッシでも、家の大敵である「結露」を避けることができません。

これは断熱性能が低い家だと、顕著に表れることから、窓の性能を上げておくことに越したことはありません。

下記に参考の樹脂サッシランキングをご紹介しておきます。

下記表は、2018年8月現在の窓の性能を表しています。

 ランク 会社名 商品名 熱貫流率 U値 ガラス 中空層 スペーサー
1 LIXIL レガリス 0.55 5枚ガラス クリプトンガス 樹脂SP
2 エクセルシャノン シャノンウィンドウUF 0.73 トリプル クリプトンガス
3 YKK AP APW 430+ 0.78 トリプル クリプトンガス
4 LIXIL エルスターX 0.79 トリプル クリプトンガス
5 一条(ハウスメーカー) オリジナルサッシ 0.8※ トリプル クリプトンガス
6 三協 トリプルスマージュ 0.86 トリプル クリプトンガス
7 YKK AP APW 430 0.90 トリプル  アルゴンガス
8 LIXIL エルスターX 0.91 トリプル  アルゴンガス
9 エクセルシャノン シャノンウィンドウUF 0.91 トリプル  アルゴンガス

日本のサッシ基準となる★★★★フォースターは2.33以下になる窓です。

上記にある窓は、日本基準の倍以上の性能を誇ります。

住友不動産や他のメーカーで多く採用されている、アルミ樹脂複合サッシは、良くても1.6~2.3の間です。(製造しているサッシメーカーによって変わります)

サッシを選択する時のポイント

サッシを選ぶときに注意したいポイントは

  • サッシ枠(アルミ・アルミ樹脂複合・樹脂・木製)
  • ガラス部(シングル・ペア・合わせガラス・トリプル・ファイブ)
  • 複層部(10mm・12mm・16mmなど)(ドライエアー・アルゴンガス・クリプトンガス)
  • スペーサー(アルミ製・樹脂製)
  • ガラス面(シングルLow-Eガラス・ダブルLow-Eガラス)

数値で窓サッシを見るときは

  • 熱貫流率=U値

この熱貫流率(U値)が0(ゼロ)に近ければ近いほど高性能な窓になります。

 

 

国の定める「省エネルギー基準」と「ZEH基準」については、下記に記載しました。

省エネ基準を上回る住友不動産のZEH(ゼッチ)は標準性能

ZEHとは!?

ZEHとは「快適な室内環境」と、「年間で消費する住宅のエネルギー量が正味で概ねゼロ以下」を同時に実現する住宅のこと。

参考資料:ZEH ロードマップ News Release

国は、2030年までに新築の平均でZEH住宅を普及させる目標を掲げています。

 

下記画像は一条工務店がどのくらいZEH住宅の普及に力を入れているかが分かる表です。これを提供しているのは、一般社団法人 環境共創イニシアチブ、通称Sii(シー)

【データの見方】

2016・2017は目標と実績、2018年以降は目標数値

  • 登録種別  A = 北海道
  • 登録種別  B = その他都府県

上記画像が小さく見えずらい場合は、こちらからSiiのページが開きます

内容をみると、2016年、2017年に掲げた目標と実績数値、そしてそれ以降の目標数値が掲げられています。

登録種別Aの北海道では、2017年の実績が0%になっています。さすがに寒さの本場である北海道ではあまり選ばれていないのかもしれません。

登録種別Bの北海道以外の都府県では、22%という実績。2016年から数パーセントしか増えていないのがきになります。

住友不動産の断熱性能Q値:次世代省エネルギー基準

義務化前の基準「次世代省エネルギー基準」の断熱性能Q値を参考に掲載します。

  • 標準仕様 Q値 = 1.35

この次世代省エネルギー基準時代のQ値は、家自体の性能を表しているものなので、UA値で関係してくる日射量や省エネ設備を除いた純粋な家の断熱性能です。

今でも十分に断熱性能を語る上では通用する基準ではないでしょうか。

下記にて、「次世代省エネルギー基準」を義務化基準となる「改正省エネルギー基準」と「ZEH住宅基準」と並べ分かりやすく表にしました。

義務化省エネルギー基準とZEH基準

ハウスメーカーが提示する、断熱性能UA値がどのような基準で成り立っているのかを知らないと、そのハウスメーカーが優れた性能を装備しているのかどうかが分かりません。

テレビCMやブランドイメージに感化されてしまうと、客観的な数字を見れなくなってしまいます。

そのため、2020年に義務化される「省エネルギー基準」と国が推奨している基準「ZEH基準」また、参考に基準単位がQ値時代の「次世代省エネルギー基準」を紹介します。

断熱基準 基準単位 地域区分
改正省エネ基準 UA値 0.46 0.56 0.75 0.87
ZEH基準 UA値 0.4 0.5 0.6
次世代省エネ Q値 1.6  1.9  2.4  2.7 3.7

地域区分の見方

  1. 旭川
  2. 札幌
  3. 盛岡
  4. 仙台
  5. つくば
  6. 東京
  7. 鹿児島
  8. 那覇

住友不動産の断熱性能(UA値)まとめ

住友不動産
断熱性能【UA値】
0.42(ツーバイシックス工法)
0.55(ツーバイフォー工法)

住友不動産で住宅を検討するなら、耐震性能と断熱性能が兼ね備えられた「ツーバイシックス工法」をおすすめします。

そのうえで、ランクアップできる部分は予算に応じてあげることで、電気代を押し下げ、快適性も上がるというメリットが出てくるのではないでしょうか。

住宅設備の高級仕様に目を奪われないように気を付けたいところです。

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