大手ハウスメーカーの統合
2016年11月に、大手ハウスメーカーの実質統合の記事が出ていました。
以前倒産経験のあるミサワホームと親会社になるトヨタホームの完全子会社化が決定したという記事です。
トヨタ自動車は子会社でハウスメーカーのトヨタホームが同業のミサワホームを連結子会社化すると発表しました。
良い夫婦の日11月22日です。
人口減少や業界の変化などに単独での対応が難しいとの判断から
新聞記事から
という事でした。
元々、ミサワホームはトヨタホームから出資を受けていたので何の疑問も浮かびませんが、住宅業界の進むべき未来が、ハウスメーカーの進む先と合致しなければ倒産・解散・合併などが起こることが明確になってきました。
この業界のこれからの変化は、住宅の高性能化を進める【 省エネ 】です。
2020年までに住宅メーカー・工務店が合併・淘汰される
地震大国の名を持つ日本は長年耐震技術に力を注いできました。その耐震技術もある程度上限が見えてきた所で、次なる業界の成長は、世界的にも議論されているCO2削減対策の一つ、省エネです。
現在の日本は、エネルギー自給率6%と極端に外国のエネルギーに頼っている国でCO2の排出権を買っている現状があります。
排出権を買っているとは、CO2の排出が少ない国から余っている枠を買い取り自国のCO2排出のオーバー分を補おうということ。世界的にここまでは減らそうという平均よりも、吐出してCO2を排出しているという現実があります。
そういった中でどうやって省エネ化を図っていくかに焦点が絞られ、住宅産業にも目が向けられました。
住宅産業はお世辞にも最強とは言えませんが、地震に強い家はもうすでに当たり前となり、その更に上を望む『省エネ化住宅』に目を向けてきています。
その前哨戦、平成25年省エネ基準改正。
そして、その基準を上回る住宅の基準をZEH(ゼッチ)住宅として補助金制度を開始しました。
補助金制度とは、後々平準化していく為には先駆者となる人が必要不可欠で、その人には恩恵を与えようというものですね。
太陽光発電に関しても、補助金政策に関していろいろといわれていますが、あと数年で平準化の道が見えてきています。6年ほど前は、アンチ太陽光発電が多かった時代でしたが、今となっては太陽光を搭載しない家を探すのが大変になってくるくらいの浸透率でしょう。
- 2020年にはZEH基準を・・・
- 2030年にはZEH基準の住宅を新築の平均で・・・
- 2050年には全ての住宅がZEH基準の住宅に・・・
というロードマップがすでに出来上がっています。
この基準の住宅を作り上げるには、経験とコストが掛かります。
省エネ住宅を作ってきていなかった、不得意としてきたハウスメーカーは、協力しあい研究開発をしていかなくては消費者からそっぽを向かれます。
2017年からは、本格的に省エネ住宅の幕開けとなり激しい競争が生まれ、力のあるハウスメーカーが生き残っていくことになるでしょう。
そういった意味では、最近また注目を集めている木造住宅(省エネ化が一番しやすい)が見直されてきています。
現在の高気密高断熱住宅を扱うハウスメーカーの上位数社を見れば分かります。
強い家(耐震性)だけじゃない、快適性・省エネ性・創エネ性を兼ね備えた住宅に人気が集まっているのです。
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