2020年義務化する省エネ基準を分かりやすく解説!省エネ住宅3つのポイント

住宅を検討中のあなた!

2020年に省エネ基準が義務化されるということを御存じでしょうか。

この記事を読まれているということは、省エネ基準が義務化されるということを知って、どんな基準なのか?と検索してこられたのかと思います。

2020年省エネルギー基準義務化まで、まだ時間がありますが、義務化されると基準に満たない住宅には建築許可が降りなくなります。

要は、

質の悪い住宅(省エネ性能を担保していない住宅)は、もうこれ以上建てさせないよ!

と言うこと。

ちょっと言葉が悪かったですね、言い換えます。

今まで基準が無くてごめんね。今回最低限守る基準を作ったから、基準以上の性能の住宅を作って行きましょう。

そんな基準です。

これから家づくりをしようとしている人の中で

「この基準ってどのくらいのレベルなの?」

って省エネ基準を一目みて

「あ~、このくらいの基準なんだ!」

ってわかる人はそうそういません。

分かるのは建築に携わる人間くらいです。

そこを、極力分かりやすく説明していきます。

では、義務化する省エネ基準(省エネルギー基準)とはどんな基準なのかを見ていきましょう。

これまでの省エネ基準の遍歴

まず、今までの省エネルギー基準と義務化する基準を見ていきます。

日本の省エネルギー基準の遍歴
旧省エネルギー基準 昭和55年(1980年)
新省エネルギー基準 平成4年(1992年)
次世代省エネルギー基準 平成11年(1999年)
改正省エネルギー基準 平成25年(2013年)
▲ 2020年義務化基準はこれベース

今回2020年に義務化されることで注目を浴び始めましたが、今までも努力目標数字として省エネルギー基準は存在していました。

そして時代背景とともに、その都度合った基準に改正されてきた背景があります。しかし、努力目標であることと、住宅を建てる側(ハウスメーカーや工務店など)が省エネ性を重視していなかったために、消費者の認識も低いまま現在に至っています。

おなじように、住宅の基準として皆さんが重要視する一つに「耐震性」が挙げられます。これも過去に、耐震性という「どのくらいの大きさの揺れに耐えられる家なのか?」を表した耐震基準を国が設けました。

耐震等級1・2・3と言う基準で、数字が上がるほど強くなる基準。

耐震性が低く、倒壊したのでは家族を守れないことなどから、耐震性は消費者にも認知されて、当たり前ですが、今では新築住宅で基準を下回るものはありません。

耐震性ってどんな基準なの?という方は家づくりの基礎知識① 耐震等級を参照下さい。

これを知っておくと、大地震が来た時にどこへ逃げ込めば良いのかが判断付きます

今後、この「耐震性」と同じくらい重要性を増してくるのが「省エネ性」を表す「省エネルギー基準」です。

2020年に義務化される基準は、改正省エネルギ―基準がベースとなります。

 

ちなみに、各ハウスメーカーの省エネルギー別ランキング断熱性能ランキングからみえる省エネルギー性能【ハウスメーカー別】で紹介しています。

改正省エネルギー基準(義務化基準

2020年に義務化される改正省エネルギー基準値は以下のUA値

断熱基準 基準単位 地域区分
改正省エネ基準 UA値 0.46 0.46 0.56 0.75 0.87 0.87 0.87
Q値 1.6 1.6 1.9 2.4 2.7 2.7 2.7

※Q値は次世代省エネルギー基準で使われていた断熱性能の数値です。義務化数値のUA値をQ値としたらいくつになるのかを参考値として掲載しています。

UA値ってなに?

省エネルギー基準はなんとなく分かったけど、UA値ってなに?

って思いますよね。

UA値とは、外皮平均熱貫流率のことで、従来のQ値に変わる指標。住宅の断熱性能を表している指標で、数値が小さいほど性能が高いことを表している。」

分かる人は分かると思いますが、難しいので略すると…

数値が小さいほど断熱性が高い=省エネな住宅」

です。

これでも、「ふ~ん!」

ですよね。

本当にはしょって分かりやすく伝えるなら、生活に欠かせない電気代に直結する数値と言えばいいでしょうか。

UA値次第で、家の電気代が安くも高くもなる!

今の時代どうやっても電気が必要な世の中になってきています。

住宅設備の中には、ガスで電気をつくる商品も出てきているくらいです。(エコウィルやエネファームなど)ガス会社もなりふり構っていられない状態です。ただ、電気を作って消費するより、電気をできるだけ消費しない家を作る方が先決です。

それを判断するのが、省エネルギー基準のUA値!

細かな計算が必要になりますが、大体ですよ、大体。大体で言うならば、UA値が半分の数値になれば、暖房費は半分になるんです。冷房も加わると、また計算が変わるので暖房としています。

上で紹介した改正省エネルギー基準の表を見てください。地域区分の5・6は関東を指していますが、関東のUA値は0.87です。

例えばUA値0.87の住宅暖房費が1万円だったとします。では、UA値が0.43の住宅になるとどうなるか?と言うと、暖房費が5千円になるということ。

UA値 0.87 0.43
暖房費 1万円 5千円

※あくまで説明用の数字なので、必ずこうなるという保証はありません。

暖房費が半分になったら「省エネ」ですよね。

あなたならどっちの家を選びますか。

省エネ義務化レベルの住宅は序章!10年後はさらに省エネ住宅

国は、省エネ基準を義務化して一定レベルの質を担保した住宅を増やしていこうとしています。

大きな目標で言うならば、日本全体でエネルギー消費を抑え、地球温暖化を防止すべくエコを推進しているということ。

そのために、省エネルギー基準が浸透するように義務化を決行しようとしているんです。

ちなみに、2030年には義務化する省エネルギー基準よりも高い目標数値である「ZEH基準住宅」を新築の半分にする計画をしています。

ZEH基準はこちら

断熱基準 単位 地域区分
ZEH基準 UA値  0.4 0.5   0.6

ちなみにハウスメーカーのUA値ランキングNo.1 は「一条工務店の i‐シリーズ」でUA値0.28。

地域区分5・6の関東のZEH基準0.6の約半分。電気代がかかりにくいのはこのためです。

ハウスメーカー別断熱性能ランキング

断熱性能ランキングからみえる省エネルギー性能【ハウスメーカー別】では、上記した一条工務店の他、UA値や気密性のランキングが見れます。

UA値が小さい、省エネ住宅がつくれる3つのポイント

省エネな住宅を作ることが、光熱費を少なくする一つになりますが、どうすればUA値が小さい家をつくることができるのかをお伝えしていきます。

断熱性を高めるために取る方法

  1. 断熱性の高い断熱材を選ぶ
  2. 断熱材に厚みを持たせる
  3. 高性能な窓を選ぶ

1.断熱性の高い断熱材を選ぶ

住宅用の断熱材には多くの種類がありますが、一般的には下記の8種類が使用されています。

  • グラスウール
  • ロックウール
  • セルローズファイバー
  • インシュレーションボード
  • ビーズ法ポリスチレンフォーム
  • 押出法ポリスチレンフォーム
  • 硬質ウレタンフォーム
  • ポリエチレンフォーム
  • フェノールフォーム

どの断熱材を選ぶのかによって、家のUA値が変わってきます。

グラスウールを住宅に選ぶハウスメーカーや工務店が多いですが、より性能の高い硬質ウレタンなどを選択することも有効です。

2.断熱材に厚みを持たせる

断熱材自体が持つ性能は決まっているので、さらに家の性能を上げるには、厚みを持たせて施工することが必要になります。

義務化する「改正省エネルギー基準」をクリアするために最低限必要な断熱材と厚みはこちら

  • 天井に高性能グラスウール16k→155mm
  • 壁に高性能グラスウール16k→85mm
  • 床に高性能グラスウール24k→80mm

上記が改正省エネルギー基準5・6地域でUA値0.87を出すために必要な断熱材と厚みです。

さらに断熱性能を高めるためには、断熱材の厚みを増す方法、断熱材自体の性能が高いものに変更する方法の2種類の選択があります。

断熱材の厚みを増す方法

  • 天井の高性能グラスウール16kを155㎜以上施工する

断熱材自体の性能を高いものにする

  • 壁の高性能グラスウール16k以上の断熱材にする(→同じ厚みでも24kにするとか)
  • グラスウールを超える高性能な断熱材にする(→硬質ウレタンフォームにするとか)

しかし、家の構造には断熱材を入れる隙間の限界がありますので、より高性能な断熱材を選択するほうが現実的です。

3.高性能な窓を選ぶ

義務化する「改正省エネルギー基準」をクリアするために最低限必要な窓の仕様はこちら

  • アルミサッシ、ペアガラス

断熱材にばかり気を取られてしまいがちですが、家に必要な窓はかなり重要なポイントです。

壁を最高の断熱材を使用して厚みを持たせたとしても、窓が低性能だと意味がなくなります。ただ風が入ってこないようにするだけならまだしも、窓の断熱性が悪いと、外気の影響を受けやすく、冷暖房した室内の空気も外へ逃がしてしまいかねません。

そこで選びたいのが、高性能樹脂サッシです。

最低限の基準をクリアするには、アルミサッシで良いのですが、アルミサッシは熱を伝えやすく暑さ寒さを室内に伝えてしまいます

その点樹脂サッシは、アルミの1/1000の熱伝導率です。

サッシで選びたいのは…

  • 樹脂サッシ・ペアガラス・ガス充填
  • 樹脂サッシ・ペアガラス・ガス充填
  • 樹脂サッシ・トリプルガラス・ガス充填

できればガスは「クリプトンガス」がおすすめ。

壁の断熱性能に近づけることができれば、窓の悩みの定番「結露」をほぼ無くすことができます。

樹脂サッシを扱う有名メーカーは…

  • LIXIL
  • YKK AP
  • 三協
  • エクセルシャノン

サッシにも断熱性能があるんです。サッシを扱う各社がどんな窓の仕様になっているか?を下記記事にて紹介しています。

5枚ガラスを使う窓もあるんです!

樹脂サッシの断熱性能ランキングと世界の窓基準

まとめ

2020年に義務化予定の「省エネルギー基準」についてお話してきました。

注意してほしいのは、義務化するこの省エネルギー基準は、最低基準だということ。

基準をどれだけ大幅に超えているのか?によって、毎月の光熱費がどれだけ安くなるのかが決まります。

ハウスメーカーや工務店を決める際には、

  1. どんな断熱材を使用しているのか?
  2. どのくらいの厚みを持たせているのか?
  3. 窓の仕様はどうなっているのか?
  4. UA値がいくつなのか?

最低限この4つの項目を確認するといいでしょう。

  • UA値は、間取りによって変わるものです。大きな窓を採用すればそれだけ断熱性は下がります。
  • ハウスメーカーが公表しているUA値は、実験棟モデルでの参考値になります。
  • 車のカタログにある燃費と同じで、理想の実験棟モデルでの試算結果です。
  • 自分の家のUA値を計算するには有料、もしくはZEH住宅の建築で分かります。

 

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